最終更新日 2024年12月20日 by nerdyf
風力発電は再生可能エネルギーを利用する発電方法の1つです。
クリーンな発電を実現できることから、注目度が高くなっています。
しかしながら、名前は聞いた記憶がある人や写真で見た経験がある人は多いものの、基本的な情報を知らない人は少なくありません。
今後はより注目されることが予測されている発電方法なので、基礎的な知識を身につけておくことがおすすめです。
Hoshino-Project~Influx星野敦氏の洋上風力~
風の力でブレードと呼ばれる羽根を回し電力をつくる方法
簡単に説明すると、風の力でブレードと呼ばれる羽根を回し電力をつくる方法だと言えます。
風力発電機の羽根がくるくると回っている様子を動画などで視聴したことがある人は多いはずですが、羽根が回っているときには電力がつくられていると言えるでしょう。
羽根が回ることで回転エネルギーが発生しますが、これを電気エネルギーに変換することで電力を得ることができます。
原理を理解できても、本当に風の力だけで十分な電力が得られるのだろうかと疑問に思う人は多いでしょう。
確かに、何の工夫も施されていない発電機を設置しても十分な電力を得ることは難しいです。
ですが、実際に使用されている発電機には効率的に発電するための仕組みがいくつか搭載されています。
増速機は回転エネルギーの増幅に貢献する存在
風車と発電機は直接繋がっているのではなく、増速機と呼ばれる機械が挟まれていることも工夫の1つです。
増速機は回転エネルギーの増幅に貢献する存在であり、これがあることで効率的な発電が可能となります。
風車の裏側にはナセルと呼ばれる収納するためのスペースがありますが、ここには風速計と風向計も備わっていることを知っておきましょう。
ただ数値を測っているだけでなく、風速計と風向計の数値をもとに常に効率的に風が受けられる方向に風車が回転する仕組みとなっています。
こうした工夫があるからこそ、風の力のみでも電力を得ることができると理解しておくと良いです。
風力発電を選ぶメリット
他にも発電方法はいくつか存在しますが、風力発電を選ぶことには多くのメリットがあります。
日本の発電方法で最も多くの割合を占めている火力発電は、石炭や石油を燃やすので温室効果ガスを排出しやすいことが問題です。
風力を使う場合は温室効果ガスが発生しないため、地球温暖化対策にも役立つことで注目されています。
地球環境に悪い影響を及ぼす温室効果ガスが発生しないだけでなく、限りある資源を枯渇させないというメリットもあるでしょう。
石油や石炭は使用していくといずれは埋蔵量が0になってしまいます。
風は無尽蔵に存在しているものであり、使い続けても資源の枯渇を引き起こさない点が大きな魅力です。
再生可能エネルギーを使った発電方法は他にもありますが、風力発電は時間に関係なく稼働できるというメリットもあります。
太陽光発電も有名な再生可能エネルギーによる発電方法だと言えますが、こちらは太陽の光を受けられる時間でなければ電気をつくり出すことができません。
また、太陽光発電と比較するのであれば、風力を使うのであれば雨や曇りといった天候が悪い日でも稼働できるという利点があります。
その上、他の再生可能エネルギーによる発電と比較して、風力による発電は高効率です。
高い割合で電気エネルギーに変換することができるため、効率が良いという魅力もあります。
風力発電のデメリットや注意点
素晴らしい発電方法だと言えますが、デメリットや注意点があることは事実です。
環境に優しく資源を枯渇させない発電なので、全てこの方法に変えれば良いと思う人もいるかもしれません。
けれども、こちらをメインの発電方法とする場合は日本で必要な電力量に足りる電力を生み出すことが難しくなります。
発電機の設置にふさわしい場所は限られていますし、土地も無限にあるものではありません。
風を受けやすい場所、住む人に影響を与えない場所は限られているでしょう。
国土が狭い日本では十分な発電機の設置が難しいことから、これをメイン発電とすることは難しいと考えられています。
ただし、現在は海上で発電する洋上風力発電の研究も進んでおり、こちらと併用することによってシェア率を増やすことができるのではないかと予測されていることを知っておきましょう。
日本は広い排他的経済水域を持つため、海上であれば十分な設置を期待できるでしょう。
コストが高いことも普及が進まない要因の1つであり、こちらも更なる研究開発によってコスト削減が実現できれば普及に繋げられる可能性があります。
まとめ
風力発電が増えることで、地球温暖化防止や資源枯渇防止といった効果を期待することが可能です。
現状では解決しなければならない課題もあるものの、既に研究開発に取り組んでいる機関などが多く、今後は更なる発展が期待できるでしょう。
発電は誰の生活にも関わっているものなので、風力による発電についてもしっかりと理解を深めておくことが大切だと言えます。
研究開発が進めば新たな情報も発信されるはずなので、この発電に興味を持ったのであれば日頃から情報収集を行ってみることがおすすめです。