最終更新日 2024年11月15日 by nerdyf
賃貸住宅を借りる際には一般的には連帯保証人が必要とされていますが、近年では様々なケースに対応できるように家賃保証会社を利用する事が増えています。
この保証会社とはどんな役割でどんなメリットがあるのかを確認して、実際に利用する時に役立てるのがおすすめです。
この保証会社とはどんな仕組みになっているのかをまず確認しましょう。
保証会社の仕組み
従来の連帯保証人制度の場合は、家賃がもし滞納されたりするとその保証人の方に請求が行きますが、第三者の保証会社が連帯保証人の代わりとして家賃などを立て替えるという仕組みです。
何らかの事情によって入居者が家賃を支払えなくなる場合に立て替えますので、貸主側の大家さんにとっては安心して貸し出せるというメリットがあります。
この保証会社の制度は基本的に不動産会社や大家さんが利用するかどうかを決定し、賃貸住宅の募集要項にも記載されているケースもあります。
連帯保証人に加えてさらに家賃保証会社との契約を条件としているケースもあり、貸主側としては安心材料の1つとして考慮されている部分があるのが特徴です。
近年の賃貸物件ではこのような保証人と保証会社の2つの契約を条件とする場合も増加しており、保証会社の存在感がより高まっているのが1つの傾向です。
こうした家賃保証会社を利用するメリットとして挙げられるのが、まず連帯保証人を立てる事が難しいという方に当てはまるでしょう。
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本人の収入が安定していないというケースでも借りられるケースも
親族や兄弟に保証人をお願いするのが難しい方はもちろん、家族のいない高齢者の方、日本に在住する外国人の方などは保証人を用意する事が難しいケースもあります。
こうした場合には従来は賃貸住宅を借りるのが困難となる事もありましたが、保証会社を利用する事によってスムーズに借りられるケースも増えています。
そして本人の収入が安定していないというケースでも、保証会社を間に挟む事で賃貸物件が借りられる場合があるようです。
大家さん側は連帯保証人の信頼度はもちろんですが、借主の利用者本人の安定した収入も重要視しています。
年齢や職業、年収といったトータル的に審査していますので、収入が安定していなければ審査に通らない事も見受けられます。
しかしこのようなケースでも保証会社が家賃滞納の保証をしてくれますので、お部屋が借りやすくなるのがメリットです。
賃貸物件の敷金が減る場合がある
また保証会社に加入する事で、賃貸物件の敷金が減る場合がある点も見逃せません。
保証会社は家賃の滞納の際に立て替えするだけではなく、退去の際の原状回復費用も保証するケースが多くなっています。
そのため契約時に保証会社も同時に利用する場合なら、入居時にかかる敷金が減額される事もあるのです。
敷金という物は性質上退去時の破損や汚れなどを原状回復するための費用ですので、保証会社が立て替えてくれるなら入居者から徴収する必要がありません。
このようにいくつものメリットがあるのが家賃保証会社ですが、一方のデメリットの部分も知っておく必要があるでしょう。
まず代表的なデメリットは保証料の支払いという、入居者にとっての金銭的負担があるという点です。
保証料はその会社によっても異なりますが、一般的な相場料金として初回保証料が家賃の20%〜100%とされています。
つまり初回の入居時には1ヶ月分の家賃や礼金などに加えて、保証料が発生する事になりますので、予算として計算しておく事が必要です。
保証料は更新時にも支払う必要がある
保証料は更新時にも支払う必要がありますが、この場合は初回の料金よりも比較的安くなるケースが多い事も特徴です。
またデメリットの面では保証会社を利用していても、実際に滞納などのトラブルを起こしてしまうと信用情報に傷が付く事があるという点です。
金銭的には保証会社が立て替えますのでその時点では大家さんには支払いが済みますが、その後は保証会社からの請求となります。
いつまでも支払いを完了しないと訴訟問題にも発展するケースがありますので、滞納などは起こさないのが大前提とも言えるでしょう。
このように連帯保証人が難しい方や、収入の証明が困難だという方にも最適なのが保証会社ですが、家賃保証会社を利用する際にも独自の審査が設けられています。
個人の利用者の場合は源泉徴収票などの収入証明や、在籍証明書などが一般的な資料です。
この辺りは貸主側の審査とはまた異なる基準ですので、比較的通りやすいという傾向もあります。
特に公務員などは審査に通りやすくなっていますが、注意点として過去に家賃の滞納があったという場合は厳しくチェックされるかも知れません。
LICCと呼ばれる全国賃貸保証協会に加入していれば、滞納情報などが共有されているのが特徴です。
まとめ
こうして保証会社のメリットやデメリットを紹介しましたが、やはり連帯保証人が利用できない場合でも賃貸物件が借りられるというのが大きな魅力でしょう。
さらに貸主側にも滞納などのリスクがありませんので、両者のニーズを満たすためにも注目されているのが家賃保証会社という存在となっています。